打出の小槌があると考える記者
この記者が決定的に誤ってると私が考えるのは、
"「私のほうが大変」という人は、“不幸比べ”なんてしてないで、その憤りを政治や制度に向ければいいのにと思います"
の部分。記者は「政治や制度で配分を変えれば貧困者は無くなる」=「貧困者を救うに十分なほど豊かな者がいる」と考えている。
一方で俺は、資産分布で突出した上位層が無いこと、東亜や欧州が経済発展して競争が激化したことから、分配の問題ではない、と考えてる。
俺や「私の方が大変」さんは、理想的な仕事で生計を立てるのは超困難なほど生きるのは大変なもの、と考えてるとも言える。憤るより先にそもそも生きる事は大変なもの。
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「格差があり、豊かな者もこんなにいる、しかも、その儲けは貧困者の働きによるものなのだ」を示せなければ、政治・制度を変えて貧困者を救うべしという主張は受け入れられないと思う。
(俺は、そんな富者はかなり少ないだろうと思ってる。だから、分配を変えて貧困者を救ったら、堅実な道の人が割を食うと思ってる)
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[同胞の救済について]
先天性の障害や、落ち度がない事故などは勿論救済されるべきだと思います。そうする事で、リスク低く子供を儲けたり、屋外活動ができて、それが繁栄に繋がるのだから。
しかし、堅実な(しかし喜んで選ぶ人が少ない)進路を選んだ人もいる中で、選びたい進路を選んで貧困に陥った人をどれだけ救済すべきかは考えないとすぐには答えは出ないと思う。
(本来的には、自ら生産した分は自らの物であるべきで、落ち度がない同胞は勿論良いにしても、理想を選んで貧困となった同胞にまで渡すべきなのだろうか・・・?)
前記事にも書いたように、まずは貧困者を堅実な道に戻すのを試みることができるなら、ファーストステップとしてベストだと思う。
(自分が、そういう年取ってから堅実な道に戻った人を雇用する立場では無いので、これも他力本願ではあるのだが・・・)
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結論だけど、貧困者がいることは既によくわかってるので、他の関係者、
1. 自己実現的な進路ではなく嫌々ながらも堅実な進路を選んだ者や、
2. 記者が存在を仮定してる搾取者は本当に存在するのか&搾取額は貧困者を救えるほど高額なのか、
・・・をルポすることが必要で、関係者の一部分である貧困者だけをルポしても、1.や2.も絡む話なのだから問題は解決しないと思う。